不動産の基礎知識!賃貸物件の入居申し込みについて。注意点など
賃貸物件を借りる際には「入居申し込み」を行います。しかし、入居申し込みとはどんなものかイメージできない方もいるのではないでしょうか。この記事では、賃貸物件の入居申し込みやその際の注意点について解説します。これから賃貸物件に住もうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
入居の申し込みとは
入居の申し込みは物件を借りたいという意思表示です。入居申し込みをすると、仮押さえの状態になります。そのため他の人が「借りたい!」と思っても、借りられません。誰かが入居申し込みを申請した後に現れた希望者は、キャンセル待ちの状態になります。
■入居申し込みに記入する内容は?
入居申し込みの際に記入した入居申込書で審査を行います。項目としては、以下のようなものがあります。
・氏名
・住所
・年齢
・職業
・勤務年数
・年収
・保証人
申込書に不備があった場合には審査に通らないので正確に記入しましょう。会社員や公務員など収入が安定している人の方が審査は有利になります。派遣社員やアルバイト・フリーで仕事をしている方は家賃の支払いができるのかを確かめるため、審査が厳しくなることもあります。
■申込金を求められることもある
入居申し込みの際、書類以外に申込金を求められる事もあります。これは本気で部屋を借りたいという意思を示すために不動産会社に預けるお金です。不動産会社によって申込金の金額は変わります。
目安として、数万円~家賃の1カ月分ほどの金額が多いです。申込金の有無に決まりはなく、不要としている不動産会社もあります。キャンセルの際には全額返金されますが、返金方法や時期も不動産会社により違います。そもそもの申込金の有無、値段、返金方法などがわからない場合は直接不動産会社に問い合わせてみるのがよいでしょう。
入居申し込み前の注意点
入居申し込みがどんなものかわかったら、次に申し込み前注意したいポイントをご紹介します。
■申し込み前に内見をする
実際に物件を確認することを内見といいます。間取りや条件などの説明はありますが、それだけで判断して住み始めると後悔してしまうことがあるかもしれません。実際に部屋を見て、自分が思っているイメージと同じか確認しましょう。外観、部屋の雰囲気、日当たりなど細部までしっかり確認することで、失敗しない部屋選びができます。入居前は「他の希望者が居たらどうしよう」と焦ってしまいますが、内見で徹底的に確認することも大事です。
■連帯保証人
連帯保証人は賃貸物件を契約する際に必要になります。入居申込書の必要事項にも連帯保証人の名前や連絡先の記入をします。基本的には保証人がいないと契約はできないので、事前に保証人になってくれそうな人を探しておかなければいけません。保証人になってくれそうな人が居ない場合には、家賃保証会社と契約するという方法もあります。
■申し込み前に交渉したいことは確認する
・家賃
・敷金、礼金
・入居日
など、交渉したい事があれば申し込み前に伝えましょう。値下げの交渉や入居日の交渉は申し込み前に行うのが一般的です。
申し込み後の注意点
入居申し込みは仮押さえの状態なので、契約までにまたいくつかの準備が必要です。申し込みが終わってから確認したほうがよいいくつかのポイントをご紹介します。
■必要な書類を確認する
入居申込書を受諾した後は契約に必要な書類を確認します。
・住民票
・本人確認書類
上記の書類の提出が求められます。また、連帯保証人も同じように提出書類があるので一緒に確認しましょう。契約日までに確認し準備をしておくのが必須です。ギリギリになって焦らないように、余裕をもって準備しましょう。
■契約に必要なお金の確認
・敷金
・礼金
・仲介手数料
など、契約時には家賃の数か月分の金額が必要になります。不動産会社に確認することで正確な金額がわかります。
■新しい生活でのゴミ収集日を確認する
新居で生活をするにあたり、ゴミ収集日の確認も忘れずに行いましょう。引っ越しの際にもゴミは出ます。ゴミ収集日以外にゴミを出すと周りの人からも非常識と思われてしまいます。収集日の他にもゴミの分別方法など地域によって違うので契約後には必ず確認したほうがよいです。
申し込み後にキャンセルできる?
入居申し込みの後にもっと好条件の物件が見つかった場合、申し込みをした後でも賃貸契約書にサインをする前ならキャンセル可能です。申込金を支払っていても、賃貸契約書にサインする前なら返金してもらえます。
しかし、キャンセル後に申込金を返してもらえないというトラブルも少なくありません。返金を拒否された場合、宅地建物取引業法上の禁止事項に当たります。もしトラブルになってしまった場合には自己解決がとても難しいため、不動産会社の加盟する業界団体・自治体の窓口に相談することをおすすめします。
キャンセルした場合のお金問題に関して
万が一物件の申し込み後や審査後にキャンセルをしなくてはならなくなった場合どうすればよいのでしょうか?またキャンセル料を支払はなければならないのでしょうか?
正解は、仮にお金を支払った後であっても契約書にサインをしていなければ違約金なしでキャンセルすることができる、です。
また預り金に関してですが、こちらは契約締結に至らなければ全額返金されます。不動産業者のなかには返金できないというところもあるかもしれませんが、預り金の支払いは法的に決まっていないのでしっかり返金してもらいましょう。
ですが契約後に関しては違います。キャンセル自体はできますが初期費用はほとんど返金されることはありません。契約後のキャンセルは解約扱いとなる為です。
通常の退去と同等の扱いとなり、解約の申し出は退去日の1カ月前と定めているところが多いので初期費用から家賃1か月分は差し引かれます。また仲介手数料や礼金も帰ってこないでしょう。
ですが、部屋を使用していないのであれば敷金は帰ってくる可能性があります。また火災保険料も解約手続きを行えば未経過分は戻ってくるでしょう。
賃貸物件の入居申し込みや注意点についてご紹介しました。入居申し込みは部屋を借りたいという意思表示です。申し込みは仮押さえの状態なので他の方は借りることができません。入居申し込みの際には申込金を求められる事もあります。もしも、他によい物件が見つかればキャンセルも可能です。キャンセルになれば申込金も戻ってきますよ。