不動産管理会社にはどんなことが依頼可能?具体的な業務内容を知ろう!
所有している不動産を運営する際、どうすればいいのか分からないという人は多いと思います。こういった時に頼りになるのが、不動産管理会社です。不動産に関する仕事で収入を得ている会社なので、それを遂行するための知識も豊富です。では、具体的にどういう事を行ってくれるのでしょうか?
不動産管理会社に依頼できる業務
不動産管理会社に依頼できる業務は、もちろん会社毎に異なります。詳しいことは、実際に窓口で聞いたり、会社のホームページなどで確認したりする必要があります。一般的には、不動産管理会社の業務は2種類に分類されます。
◾️不動産売買に関すること
お客様が求める物件や土地を探したり、所有する物件や土地の利用計画を企画したりします。最近では、解体するしかないような物件を買い取り、改修して売り出すような会社も増えてきました。主な業務として、不動産を探す、または不動産の清掃や修繕といった業務があります。
◾️不動産売買以外のこと
具体的には、不動産の売買が完了した後に、各種業者の手配や保険手続きの補助を行います。完全に引き渡された後も、不動産管理会社が関わる事があります。たとえば、毎月のローンが支払えなくなった場合、ローン計画見直しの相談を受け付けます。不動産の購入前でも購入した後でも、不動産に関わることであれば、一度相談してみるのがよいでしょう。
不動産管理会社との契約方法の種類
不動産管理会社に依頼できることがわかると、いざ契約ということになります。しかし、不動産管理会社との契約方法も種類があり、それぞれ特徴が異なります。どのような種類があるのか見ていきましょう。
◾️媒介契約
媒介契約とは、複数の業者と契約できる契約方法です。この場合、不動産管理会社は入居者の審査や賃貸借契約は行わずに、補助業務に徹する事になります。
媒介契約は「一括委託型」と「一部委託型」の2種類に分かれます。一括委託型は、各種両機の徴収・督促や、契約更新手続きといった業務を不動産の借主と行います。一部委託型は、一括委託型の業務にくわえて、契約する際の手続き業務を行います。
◾️代理契約
代理契約は、一社と専属契約を結ぶ方法です。補助業務だけでなく、不動産のオーナー代理として、入居者の審査や賃貸契約の締結業務まで行います。
不動産管理会社に支払う費用の内訳
不動産管理会社に依頼するときは、当然ながら費用が発生します。具体的にどのような費用を支払う必要があるのでしょうか?
◾️業務委託料
業務委託料の元々の意味は「本来自社で行う業務をほか社に依頼した時に発生する費用」のことで、不動産管理会社の場合は、建物の管理や入居後の各種対応業務に対して支払うものです。管理委託料には、入居者が退去した後に部屋を元の状態に戻す場合にかかる費用も含まれます。
この費用は不動産管理会社によってさまざまですが、一般的には月額の家賃の5%程度とされます。業務委託料のなかには、さまざまな管理業務の費用が含まれているので、追加で費用を請求された場合は詐欺の可能性があります。不安に感じたら、ほかの不動産管理会社などに相談しましょう。
◾️仲介手数料
仲介手数料とは、その名のとおり「不動産管理会社が不動産の仲介業務を行なった場合に発生する」ものです。貸主と借主の両方が払う可能性があります。貸主だけが支払ったり、貸主と借主が半々で支払ったりなど、負担する割合は不動産管理会社によってさまざまです。業務委託費用と違って一般的な額はありませんが、月額家賃+消費税の金額を超えてはいけないのが一般的です。
◾️修繕積立金
修繕積立金とは、不動産の修繕工事や改修工事のために支払うお金です。修繕工事や改修工事は定期的に支払うものではなく、その金額が大きいので入居者と不動産管理会社双方の負担になります。そこで毎月定額を積立金として支払い、もしもの場合に備えるための費用が必要になります。これが修繕積立金です。
この費用が少なすぎると、いざという時にお金が足らず、多すぎると入居者の負担になるため、絶妙な金額設定が必要となります。そのため管理を委託する際は、長期的な視点を持った修繕計画が立てられているかどうかを確認しましょう。
また、国土交通省が「長期修繕計画標準様式長期修繕計画作成ガイドライン」というものを発表しているので、こちらを参照するのもよいでしょう。
いずれの費用も、できれば安く抑えたいものです。しかし、あまりにも費用が安すぎる不動産管理会社は、満足のいく業務を行ってくれない可能性があります。安易に安かろう悪かろうで契約するのではなく、自身が望む管理業務にとって妥当な金額を提示している管理会社を選ぶようにしましょう。
ここまで、さまざまな契約方法やそれにともなう費用があることをご紹介してきました。「なんだか面倒でお金もかかるし、自分で管理した方が良い」と思う不動産所有者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、不動産管理とは専門的な知識が必要、かつ多くの手間がかかるものになります。そのため、専門の業者に依頼するのが、所有する不動産からの恩恵を結果的に最大化することにつながります。