不動産管理会社と契約する際に注意するべきポイントについて解説!
賃貸経営をするにあたり、もっとも重要とされているのが不動産管理会社選びです。業者の質によっては、入居者の紹介を受けられなかったり、不要な各種工事で支出が増えるだけになったりする可能性もあります。この記事では、不動産管理会社と契約する際に注意するべきポイントを解説します。ぜひ参考にしてください。
不動産管理会社の役割
不動産管理会社の主な役割には、入居者の管理および建物の管理の2つあります。
入居者の管理とは?
不動産管理会社に不動産を委託すると、入居者が入居してから退去するまでの一連の業務に対応してくれます。例えば、家賃の集金を代行してくれることもあれば、滞納者に対する督促も行います。また、入居者の苦情の対応や建物管理も役割の一つです。
建物の管理とは?
建物の管理は少し複雑であり、日常的な業務と退去に関わる業務、そして長期的な業務の3つがあります。建物や設備の管理として、メンテナンスや清掃などを実施するのです。共有部分の蛍光灯の取替えなども、不動産管理会社の大事な業務の一つです。さらに、近年重視されているのが、防犯面や防災面での管理です。セキュリティーについての管理も、不動産管理会社が対応する部分であり、入居者の安全確保にも不動産管理会社が関わっています。
不動産管理会社を選ぶ際に意識するべきポイント
不動産管理会社を選ぶときの目安について、解説します。事前に知識がない場合、判断基準なしで不動産管理会社を選ぶことになりかねないため、要注意です。
客付け力があるか?
賃貸経営をするにあたり、もっとも大事なのが客付けです。どれだけ多くの入居者を確保できるかによって、賃貸経営の成功・失敗は決まります。そこでチェックしてほしいのが、業者の入居率です。入居率が高ければ、その不動産管理会社の客付け力が高いことになり、空室リスクを避けられる可能性が高いです。
トラブルへの対応能力があるか?
賃貸経営をしていれば分かりますが、何かとトラブルが起こるものです。設備トラブルや騒音トラブル、住民同士のトラブルなど、さまざまなことに頭を悩ませます。仮にそれらのトラブルが長引けば、退去につながることもあるでしょう。空室リスクに結びつくことになり、賃貸経営に悪影響をもたらします。
不動産管理会社を選ぶ際は、入居者トラブルの窓口を設けているかチェックする癖をつけてください。設けられていなければ、そもそもトラブルを把握する窓口がないことになり、経営が失敗に終わる可能性が高まるので要注意です。
家賃滞納時の回収力があるか?
近年、コロナ禍の影響でとくに増加しているのが家賃滞納です。賃貸経営で家賃滞納は大きな影響力を持ち、滞納率が高まると賃貸経営自体に問題が生じる可能性が出てきます。滞納が発生すると、その影響は収入が途絶えるだけではなく、新たな入居者の募集もできないので、空室よりも厄介なのです。
そこで重要視してほしいのが、家賃の回収力です。不動産管理会社を選ぶ際は2ヶ月以上の滞納率を確認してください。
ちなみに公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会の「第25回 賃貸住宅市場景況感調査『日管協短観』2020年10月~2021年3月」によると、月末での2ヶ月以上の滞納率は全国平均で1.1%です。したがって、その平均である1.1%を下回っているか、それとも上回っているかで不動産管理会社を決めるのがおすすめです。当然、全国平均を下回っている不動産管理会社を選びましょう。
不動産管理会社と契約する際に注意するべきポイント
契約時に確認して欲しいポイントをまとめました。
業務範囲
管理会社がどこまでしてくれるかを必ず確認してください。もちろん、委託する業務の範囲は管理委託契約の内容で異なり、業務範囲が増えると料金も増額されます。料金と業務範囲で比較したうえで、業者を選びましょう。
解約条件
不動産管理会社との契約を途中でやめることもあるでしょう。ほかに良い管理会社が見つかることも考えられます。ただ中途解約となると、違約金が発生することも考えられます。一定期間解約ができないシステムが設けられている可能性もあるので、解約条件は前もって確認しておきましょう。
保証
契約内容によって大きく異なるのが、空室や滞納に関する保証です。いわゆる空室保証や家賃保証と呼ばれるもので、一定の率を下回るとその分を補填してくれます。空室の心配がある場合や、家賃の心配がある場合は、保証内容で業者選びをしましょう。
不動産管理会社と契約する際に、注意するべきポイントについて解説しました。まず、業者選びでは客付け力やトラブルの対応能力、さらには回収力が大事なポイントです。とくに客付け力は、収入を大きく左右することになるため、宣伝力がある業者を選ぶなどの対策が必要です。
また、契約時の注意点については、業務範囲に解約条件、保証などが挙げられます。業務範囲については、契約内容も関わってくるのでいくつかのプランを出してもらい、そのなかで自身が求めるものに合致しているものを選びましょう。賃貸経営は、不動産管理会社選びが極めて重要です。妥協することなく、自身にとって最適な会社選びをしてください。