トラブル防止のために必要?サブリース契約前に重要事項説明が必須!
佐世保で賃貸できる物件を持っている方の中には、サブリース業者とサブリース契約を結びたいと考えている方も多いのではないでしょうか。サブリースでも重要事項説明が法律で義務付けられたのをご存じでしょうか。実施が義務付けられた重要事項説明について説明します。トラブル防止のためにも、佐世保の不動産オーナーは必見です。
サブリースでも重要事項説明が必要!
サブリース業者との契約を考えている物件のオーナーは、トラブルを回避するためにも、契約内容を正確に把握しておく必要があります。以前は、物件のオーナーとサブリース業者がサブリース契約を結ぶ際に、説明義務はありませんでしたが、現在は重要事項説明が義務付けられています。
■重要事項説明の実施は法律で定められている
不動産業界でサブリース新法と呼ばれることもある法律は、正式名称を“賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律”といい、トラブルに発展する可能性があるサブリース契約の適正化を図るために制定されました。サブリース新法は2020年6月に成立し、同年12月15日から施工されています。
サブリース新法では、物件のオーナーとサブリース業者がマスターリース契約を結ぶ際に、契約締結前に重要事項の説明をしなければならないことや、契約締結時には重要事項説明の書面の交付をしなければならないことなどが決められています。
■オンラインでもOK
重要事項説明は、対面で行われることが原則です。しかし、一定の条件を満たした場合は、映像や音声などがリアルタイムでやり取りできるビデオ会議システムなどを利用して、オンラインでの説明でも可能とされています。
オンラインで重要事項説明を行うことは“IT重説”と呼ばれたりもします。オンラインで重要事項説明を行なう場合は、オンラインであることを物件のオーナーが承諾していることが必要となり、サブリース業者が一方的に推し進めることはできません。
物件オーナーは、対面での説明を希望する人が少なくありません。オンラインの説明は、わざわざ出向かなくてよいメリットもありますが、オンラインに不安がある場合は、遠慮なくサブリース業者に対面での説明を希望してOKです。
重要事項説明って誰からどんなことを説明されるの?
サブリース新法で定められた重要事項説明とは、誰からどのような内容が説明されるのでしょうか。事前に知っておくと、疑問に思うことを整理しておくこともできます。
■説明は宅建士以外でもOK
住宅の取引における重要事項説明といえば、宅地建物取引士(宅建士)が行わなければならないイメージが強い人も多いかもしれません。しかし、サブリース契約の重要事項説明については、サブリース業者が説明をすることは決められていますが、とくに資格に定めがあるわけではありません。
サブリース契約は、それぞれのケースで内容が異なる部分が多く、業者によっては宅建士よりも、実際に実務経験があるスタッフが説明するほうが、内容が分かりやすいケースも考えられます。
■サブリースの重要事項説明の内容とは?
サブリース業者の商号や所在地、サブリースの対象となる住宅についてなどの基本的な事項から、サブリース業者が物件のオーナーに支払う家賃の金額やその支払い方法など、金銭のやり取りについて、言維持保全に関する実施方法や頻度、費用負担の有無、転借人についての資格や条件、契約期間や契約が解除になる場合の条件など多岐にわたります。
■説明のタイミングは?
サブリース契約は契約内容が複雑なので、専門知識がない物件オーナーが理解しづらい内容も含まれているのです。契約内容を正確に理解できるよう、重要事項説明はマスターリース契約の締結前に行われることが決められています。
また、重要事項説明を行う際には、内容を記した重要事項説明書を用意することも義務付けられているため、物件のオーナーは、事前に重要事項説明書に目を通しておき、当日説明を受けて分からない部分や不安な点は、トラブル防止のためにも、正確に理解できるまでサブリース業者に確認することをおすすめします。
重要事項説明はオーナーが無視できない工程
重要事項説明には、契約の重要な内容が含まれているのです。契約後にトラブルにならないためにも、物件オーナーは無視できない重要な機会です。
重要事項説明の中には、サブリース契約を結ぶことで考えられるリスクについての説明も含まれています。いざというときに不利な立場にならないよう、リスク部分はきちんと整理して理解しましょう。
■契約期間中に家賃が減額される可能性
重要事項説明では、物件のオーナーに支払われる家賃についても説明があります。しかし、サブリース契約は、マスターリース契約期間中に家賃が減額される可能性がある点も忘れてはいけません。
契約条件にかかわらず、家賃についてサブリース業者は減額請求ができます。減額するかどうかは、サブリース業者と物件のオーナーの話し合いにより決定されるため、必ずしも受け入れなければならないわけではありません。
■契約期間中の契約解除について
マスターリースの契約期間中に、サブリース業者の経営不振などでサブリース業者の申し出により、契約が解除される可能性もあります。契約が解除された場合、物件の管理については物件のオーナーがその地位を引き継ぐのが一般的です。
その際に、敷金返還債務も同時に引き継ぐケースが多く、多額の費用が必要になる可能性もあります。契約を締結する際には、できるだけリスクの少ない内容になるよう対策することをおすすめします。
サブリース契約を結ぶ際には、契約内容を物件のオーナーが正確に理解できるように、重要事項説明を受けることが法律で義務付けられました。重要事項説明には、契約期間中のことはもちろん、契約が解除になったときのことも記されているため、佐世保でサブリース契約を検討している物件のオーナーは、内容を整理して理解しておくことをおすすめします。少しでも不安や疑問がある場合は、サブリース業者に質問し、書面で確認しておくと安心です。