不動産管理会社がしてくれることとは?具体的な内容をご紹介!
アパートやマンション経営などで、賃貸物件を管理する場合には、一般的に不動産管理会社が不動産を管理します。重要なパートナーとして、不動産管理会社がどのようなことをしているのかを知ることで、不動産経営の成否にも関わってくるでしょう。今回は、管理会社が行う具体的な内容を紹介します。
そもそも不動産管理会社とは
不動産管理会社とは、主に賃貸物件を管理する会社のことで、オーナーの代わりに賃貸物件を管理、メンテナンスすると同時に、入居者の募集やクレームなどにも対応し、オーナーを支えながら、入居者を満足させるための住環境を整える仕事をしてくれる会社です。
よく混同される会社としては不動産の売買や賃貸の契約、取引に関することを取り扱う不動産賃仲介社がありますが、主な仕事内容が異なります。不動産の買主や売主、借主や貸主から依頼を受けて物件を提案することが主な仕事で、不動産管理会社と入居者の間に立ち、手続きや契約サポートを行ってくれるのです。
また、不動産仲介会社は宅地建物取引業に該当しますが、不動産管理会社は該当していません。宅地建物取引士のような専門家確保の法律規制はありませんでしたが、2021年6月から賃貸住宅管理業適正化法が全面施工となり、所有者と管理企業間でのトラブル回避のための法律が制定され、不動産管理業務に関してのルール作りが進められています。
不動産管理会社の業務内容
不動産管理会社が主に扱う業務内容としては、大きく分けて入居者管理と建物管理の役割があります。ここでは、入居者管理と建物管理について紹介します。
入居者管理
賃貸物件の入居者募集から退去までの一連の業務を行います。賃貸契約の新規や更新の手続き、家賃の集金代行、滞納催促、クレーム対応、退去時の立ち合い、清算、修繕工事の手配などがあります。賃貸物件の管理の中でも、空室を埋めることは重要なポイントです。そのためノウハウや実績、営業力のある会社がおすすめです。さらにクレーム対応に関しても、苦情を解決できないままにしていると入居者が退去する原因にもなるため、解決するノウハウや実績、経験があるところを選びましょう。
建物管理
建物管理としては、建物や設備のメンテナンス業務があります。オーナーの大切な資産である賃貸物件の価値は日頃のメンテナンスが重要といえます。内容としては、外壁や屋上、共用廊下、エントランス、駐車場、庭などの定期点検があり、不具合がある場合は修繕が行われます。設備のメンテナンスとしては消防用設備や水道設備、浄化槽の点検や水質検査、エレベーターの安全検査などです。
ほかにも、日常的な清掃業務をすることで、建物の景観を美しく保ち、入居者の快適な暮らしを維持しているのです。さらに、資産価値を維持するためにも必要な長期修繕計画の策定があります。修繕がされないままになっていると建物の劣化も早まり、空室リスクも高まるために、売却実物件価格にも影響を与えるからです。
不動産管理会社がしてくれること
不動産管理会社が行ってくれることは、業務内容でも説明したとおり、入居者に対してと建物に対しての2とおりの管理があります。入居者管理ですることは、入居中には家賃管理やクレームなどの対応をしてくれます。家賃に関して保証会社を利用する場合は、保証会社が滞納家賃を回収するための督促業務も行いますが、家賃の収納代行を管理会社が行う場合は、期日までに家賃を回収してオーナー側に送金し、滞納があった場合には督促業務も行います。
また、水回りや鍵のトラブル、近隣住民への苦情など、トラブル対応も大切な仕事です。管理会社の中では24時間365日対応で、いろいろなトラブルをサポートしてくれるところもあります。入居者の契約前後としては、おおよそ2年に1回ある契約更新の意思確認があり、更新であれば更新書類の作成や更新料の請求などがあり、退去であれば退去手続きが必要となってきます。退去前の部屋の確認作業や、鍵の回収、退去後のクリーニングや原状回復工事の手配などもあります。
建物管理ですることは、日常的には清掃業務があり、共用部分の清掃や蛍光灯の交換などがあります。退去時としてあるのは部屋のクリーニングやリフォームなどの手配です。長期的には建物の老朽化を防ぐために適切な時期に補修などを行ったりもしますが、そのためにも長期的な修繕計画を作成してくれます。
不動産管理会社を選ぶときのポイント
不動産管理会社の選び方を間違えてしまうと、適切な管理が行われず、物件の価値も下がりかねません。そのため選ぶときのポイントを押さえましょう。まずは、物件のある地域に詳しい会社かどうかが大切です。地域に詳しいほうが入居者の募集時もメリットが大きいため、空室対策にもつながります。
もうひとつは、業務内容の範囲についてです。管理内容がどこまで対応してくれるのかは、あらかじめ確認しておきましょう。管理会社の主な業務内容は説明したとおりいろいろな業務がありますが、どこまで対応してくれるかは管理会社によって異なります。建物全体の設備点検や家賃滞納時の対応が範囲外のこともあるので確認しておきましょう。たとえば大家さん自身でできる内容があれば、管理会社の管理内容を減らすことによってコストを下げることが可能な場合もあります。
また、コストについても相場とかけ離れていないかどうかもチェックしておきましょう。ただし、業務内容と照らし合わせて検討する必要があります。いくら安いからといっても、業務範囲が少なかった場合に、結果的に業務内容を広げてもらうことで高くなる場合があるので注意が必要です。
ほかにも、入居者対応が充分かどうか、空室対策に力を入れているか、清掃・警備・設備の点検など、建物管理をしっかりとしているかなど、管理会社の仕事の姿勢をチェックしておくことで検討材料になるでしょう。
まとめ
主に賃貸物件の管理を行う不動産管理会社は賃貸物件を所有するオーナーにとって、重要なパートナーです。煩雑な入居者の管理や建物の管理をオーナーに代わって行ってくれます。不動産管理会社選びを慎重にしなければ、入居率に影響がでてオーナーの収入だけでなく、物件自体の価値を下げることにもつながります。今回の記事を参考に、ポイントを押さえて不動産管理会社を選びましょう。