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不動産登記が義務化される?オーナーが知っておきたい要点とは

公開日:2022/11/15  

不動産登記

不動産にまつわる法律にはさまざまな種類があり、不動産オーナーは法律を破らないためにも要点をしっかりと押さえておいたほうがよいでしょう。とはいえ、法改正などによりルールが変わることも多く、情報収集が難しいことも少なくありません。今回は不動産登記の義務化について解説します。

不動産の登記はいつから義務化される?

20214月に不動産登記法が改正されたことで、不動産登記が義務化されることが決定しました。実際にルールがはじまるのは2024年以降ですが、しっかりと要点を理解したうえで対策を取らなければなりません。そもそも、不動産登記が義務化された背景には所有者不明の土地が多くなり過ぎたことが挙げられます。

「所有者不明土地問題研究会」という機関の調査によると、日本には2016年時点で約410haの所有者が分からない土地があることがわかっています。約410haというのは九州本島とほぼ同じくらいの面積です。日本には非常に多くの所有者不明の土地があり、対策が急がれていました。

そこで、日本政府は対策の一環として2021の不動産登記法改正により、不動産登記を義務化することを決定したのです。つまり、誰が所有者なのかをすぐに分かるように法改正し、所有者不明土地問題の対策を進めていったというのが背景です。今回の法改正の対象となるのは主に2つです。

1つ目は不動産所有者が亡くなった場合、そしてもう1つが不動産所有者の住所、氏名、名称に変更があった場合です。たとえば、不動産所有者が亡くなって、親族等に相続された場合は不動産の登記を行わなければなりません。そのほか、所有者が転居した場合や結婚等によって氏名が変わった場合も登記を行わなければならないのです。

未登記の土地を持つデメリット

未登記の土地を所有するデメリットはたくさんあります。たとえば、未登記の土地を売りたい場合や建物を解体したい場合、すべての相続人から承諾を得る必要があります。登記されている土地や建物であれば、登記簿上の所有者の承諾があれば法律上、売買したり建物を解体したりすることが可能です。

しかし、未登記の土地の場合は所有者不明となることから、相続されたすべての人の承諾が必要となるため、手続きに時間がかかってしまいます。さらに、未登記期間が長ければ長いほど、過去の戸籍を何代にもわたって遡る必要があり、すべての相続人を探さなければなりません。

また、たとえ未登記であっても固定資産税の請求はくるので、固定資産税については支払う必要があるのです。未登記の土地を所有するデメリットは数多くあり、できるだけは早く登記することをおすすめします。とくに長年にわたり土地や建物が登記されていないのであれば、何代もの戸籍を遡らなければならないので、早急に資料収集したほうがよいでしょう。

オーナーが知っておきたいこととは

2021年に法改正が行われ、早くても2024年には改正法の対象となる土地や建物が出てきます。その際、法改正を知らなかったことを理由に罰則を逃れることはできません。現時点では改正後の不動産登記法に違反した場合、10万円以下の過料があります。

そのため、不動産所有者は法改正に則り、適切な対応を取らなければなりません。とくに未登記の土地を所有している場合は、すぐに登記に必要な書類を用意して登記準備を進めましょう。ただ、時間がなくて登記できない場合やそもそも登記の仕方が分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで、おすすめなのが登記代行制度です。法務局では登記を代行してくれる制度が創設されました。住民票のデータベースから不動産所有者の転居や氏名の変更、さらに死亡等を確認したうえで、法務局が無料で変更登記を行ってくれるのです。

しかし、法務局の代行登記制度を利用するには、あらかじめ法務局に自身の生年月日を伝えておく必要があります。というのも、法務局は生年月日と照合させて不動産所有者をピックアップして変更登記を行うのです。したがって、生年月日を伝えていなければ法務局の代行制度は使用できないので注意しましょう。また、不動産所有者が知っておきたいポイントとしては登記期限についてです。

不動産の登記が義務化されるにあたり、登記しなければならない期限が設けられています。相続登記の場合は所有権を取得したという事実が発覚した日から3年以内に相続登記申請を行わなければなりません。また、名義人の氏名や住所が変わった場合は変更された日から2年以内に変更登記申請をしなければなりません。いずれの場合も申請手続きを行って、登記を行わなければ過料の対象となり得るので注意しましょう。

まとめ

2021年の不動産登記法改正により土地や建物の登記が義務化されました。その背景には土地所有者不明問題があり、日本には所有者が分からない土地が約410haもあるといわれています。不動産登記が義務化されたことにより、所有者がすぐに分かり相続問題の解消につながるとされています。ただし、不動産所有者の中には今回の法改正を知らない方も多く、登記の義務化についてあまり浸透していないというのが懸念点でしょう。法改正による投機の義務化の対象となる土地や建物は早くても2024年頃です。法律を知らずに未登記のまま放置していると過料の対象となってしまう可能性もあるので、注意しましょう。

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