オーナー必見!サブリース業者と契約した場合敷金はどうなるの?
サブリース業者に賃貸物件の管理を任せた場合、入居者の敷金はどのような扱いになるのでしょうか。今回は、サブリース業者と契約した場合の敷金の取り扱いの方法や、敷金の返還債務について、トラブルを未然に防ぐ契約の仕方などをまとめてご紹介します。佐世保の物件オーナーで、サブリース業者を探している方はチェックしてみてください。
サブリース業者と契約したら敷金の取り扱いはどうなる?
賃貸物件を所有するオーナーさんは、物件の管理の手間や費用を抑えるために、サブリース業者と契約し、管理を任せることが珍しくありません。
サブリース業者が行う管理業務には、金銭の管理が含まれていることが多く、家賃の回収や滞納の督促などをサブリース業者が行います。敷金の管理もサブリース業者が関係しますが、取り扱いについては、いくつかのパターンがあります。
■サブリース業者がすべて預かる
金銭管理業務のひとつとして、サブリース業者が入居の際に借主からの敷金をすべて預かるケースも珍しくありません。敷金は入居者からの預かり金です。家賃の滞納があったときに充填したり、退去の際の原状回復費用として使用されたりします。
サブリース業者が敷金をすべて管理している場合、退去の際にあまりがある場合は還付の手続きを、預かった敷金よりも原状回復費用が多くなった場合は請求業務を行います。
■サブリース業者がオーナーに再預託する
サブリース業者が入居者から預かった敷金を、物件のオーナーへ再預託する契約もあるのです。再預託する契約では全額を渡すケースもあれば、双方の話し合いで割合を決め一部を再預託するケースもあります。
再預託する場合は入居者からの家賃に滞納が発生した場合や、退去者の原状回復にするときの敷金の動かし方、また原状回復作業や請求作業を誰の責任で行うのかなどの取り決めが必要になります。
入居者へ敷金返還債務は?
前述したように、敷金は入居者からの預かり金です。預かった敷金は入居者の退去時に、どのように処理されるのでしょうか。敷金の返還責務について解説します。
■敷金は返還責務が発生する
敷金は、預かると同時に敷金返還債務が発生します。これは、入居者に対して、一時預かり金として受け取った敷金を返還する義務があるということですが、返還するのは賃貸借契約終了後です。借主から入居中に、返還してほしいと求められても応じる必要はありません。
■滞納金の充填や原状回復費用にあてることも
敷金に関する考えは預り金なので退去時に返還することですが、家賃が滞納された場合に充填したり、借主が退去する際、物件が損傷している部分の原状回復費用にあてたりすることもできます。
敷金を説明せず原状回復費用として使ってしまうと、トラブルの原因になってしまう可能性があります。原状回復費用に使うには、あらかじめ賃貸借契約書に記載しておき、入居時に説明しておくことがおすすめです。原状回復費用で敷金を使ったあと残金が発生する場合は、残金だけを返還するとよいでしょう。
トラブルに巻き込まれないためには
物件のオーナーがサブリース業者と契約を結んだ場合、借り主から預かった敷金に関するトラブルが発生することがあります。トラブルに巻き込まれないためには、どのような契約をすればよいのでしょうか。
■サブリース業者が倒産する可能性も
敷金をめぐるトラブルで多いのが、サブリース業者が契約期間中に倒産してしまうケースです。サブリース業者が倒産した場合、ほとんどのケースで、物件のオーナーが管理を引き継ぐことになります。
サブリース業者が敷金の全額を管理していた場合、入居者は退去時に物件のオーナーに敷金の返還を求め、敷金を再預託されていない物件オーナーとトラブルになるケースが少なくありません。サブリース業者が倒産せずとも、何らかのトラブルで契約を解除することが発生した場合も、敷金の返還についてトラブルになってしまうことがあります。
■敷金返還債務を承継することも
サブリース業者が倒産した際、物件のオーナーが敷金の再預託を受けていなかった場合でも、敷金返還債務を承継しなければならない可能性があります。
敷金を返還してほしい入居者と、敷金を預かっていないのに費用が発生する物件オーナーとの間でトラブルが発生することは珍しくなく、未然に防ぐには最初にサブリース業者とどのような契約をするかが重要です。
■トラブルに巻き込まれない契約を
敷金の返還をめぐるトラブルを未然に防ぐには、最初にサブリース業者と契約を結ぶ際に、どのような契約をするかが重要になります。
サブリース業者が倒産した際には、物件オーナーがその地位を引き継ぐのが一般的で、倒産後もすぐに賃貸人として家賃の回収などが行えるメリットがあります。しかし、敷金の返還債務を継承したくない場合には、地位を継承するという条項を設けないのもひとつの手です。契約の際には、万が一のことまで考えて内容に記しておくことが大切です。
また、サブリース業者が倒産し、その地位を引き継ぐことになった場合は、入居者としっかり話し合い、入居者が預けた敷金の取り扱いについて、物件オーナーがどの程度、敷金返還債務を負うのかを確認しておきましょう。
佐世保で賃貸物件を所有している人は、サブリース業者とどのような契約をするかがともて大切です。中でもトラブルに発展しやすい、返還責務が発生する敷金については、よく考えて契約書を作っておくのがポイント。メリットとデメリットを理解して、トラブルを未然に防ぐ契約書を作成しましょう。